物件価格が上昇中 最新の住宅事情を聞く

2021/11/11

 市内の最新住宅事情について、不動産仲介などを行うセイケンリアルエステート(南区大野台)の米岡亮二さんに聞いた。

駅近物件が好調

 前回取材した半年前と比べて物件価格の上昇がとりわけ際立っている点について強調する米岡さん。「市内でも2割ほど上がっています。物件そのものは少ない状況ですが、駅近の戸建て、マンションは特に売れ行きが良い」と指摘する。中古物件も堅調に売れており、需要はこれまで動きが少なかった物件にも広がりを見せている。「コロナ下などで買い控えしていた人や、税制優遇による駆け込み需要、さらに、コロナによってテレワークが浸透してきたことで、都心から離れて住んでも良くなった人たちが通勤可能圏内の都市として相模原市にもねらいを付けていることも考えられます」と分析する。

 一方で、価格上昇については、資材などコストの上昇も影響を及ぼしているとの見方も示す。売地も含め、売買に積極的な消費者が大量に増えているという。購入価格の平均は、3000万円台後半から4000万円台半ばで推移していると見る。

ローン控除も後押し

 今後もコロナ禍に関係なく、住宅の売買は堅調に推移すると予測する米岡さん。住宅ローン控除の延長や金利の低下も続いていることも手伝い、今後も不動産購入の好機と見ている。「ローンに入りやすく住宅を購入するチャンスであり、現状を見れば買うデメリットが少ない点を考えれば、今の時期がチャンスと言えるのでは」と話す一方で、「無理なく予算内が大事」と注意点について示した。