緑区に「リニアブース」開設 住民の理解促進に期待

2022/02/03

工法に関するパネル展示や模型などが展示されているブース=写真はJR東海提供

 リニア中央新幹線の工事内容や安全性に関して、パネルや模型などの展示による市民への周知を目的に1月30日、緑区西橋本に「さがみはらリニアブース」が開設された。設置主体は東海旅客鉄道(JR東海)で、今後は月3回程度、地域住民に向けて内覧会を開催し、工事への理解促進を図る構えだ。

 橋本駅周辺に設置される予定の(仮称)神奈川県駅は、同駅南側の地下約30mに設置され、東西延伸約1Km、最大幅約50mの構造物。上下線で2つのホーム、線路4線を有する予定になっている。市内路線の延長は約23Kmで、そのうち約1・3Kmが地上、約21・8Kmがトンネル区間。2019年11月に新設工事の起工式が行われている。

 今回のブースは、JR東海が所有するマンション(西橋本3の10の40)のエントランスを利用して設置。ブースでは、地上にビルが立ち並ぶ場所や河川の下など、地上水位が高い場所でも安全な掘削が可能な「シールド工法」やリニア中央新幹線の計画などをパネルで解説。そのほかにも、振動を抑えるための取組みや周辺地域の生活環境の保全に関する説明を記入したパネルのほか、LO系車両やシールドマシンの模型などが展示されている。また、子ども向けのリニアクイズコーナーなども設けられ、家族で訪れても楽しめる内容になっている。

2月5日に内覧会

 JR東海は整備を進めるにあたりこれまで、地域住民向けに工事への理解を求め、事前説明会を実施してきたが、こうした展示ブースを設けるのは初の試み。今後は、同様の内覧会を月3回程度開催していく予定。次回の開催は2月5日(土)。開催時間は午前10時から午後5時まで。ブースでは、同社の社員が常駐し、質問にも対応する。入場は無料。その後の日程は同社ホームページで周知する。

 担当者は、「リニアに関する工事については、地域住民への配慮と理解をしていただくことが大切。今回の展示や説明会などを含め、今後も丁寧に説明していきたい」と話している。