リニア会 橋本から経済未来都市を 経営者ら超党派会議体を設立

2022/07/07

満席となった会場(上)、あいさつする山口代表

 リニア中央新幹線開通を見据え、橋本を基点とした経済未来都市の実現を目指す超党派会議体「リニア経済未来都市実現の会」(山口さゆみ代表)が設立され、6月29日に市民会館第2中会議室でキックオフミーティングを開催した。当日は若手経営者ら約35人が集まり、活動の方向性などを確認し合った。

 ミーティングの冒頭、あいさつに立った山口代表は、「10年以上前からなんとかリニア新幹線の新駅を橋本に誘致し、リニア商圏に期待しようとここまで来たが、今どうなっているのか。世界に恥じない相模原市にするためには、このままじゃいけない、我々がなんとかしなくてはいけない、我々の意見を取り入れてもらおうと、この会が立ち上がった」と設立の経緯を説明。八木健芳副代表は具体的な活動内容に触れ、【1】相模原から日本経済の基盤となり得る経済未来都市を実現させる、【2】市内企業・市民・学生などを巻き込み、相模原全体が共感できる経済未来都市を実現させる、【3】2027年のリニア中央新幹線東京都〜山梨県(品川〜橋本〜甲府)間一部早期開業の実現-の3つを会のミッションとして掲げた。さらに、「リニア開通で7千万人が一気に交流できる交通網は世界でもまれ。最大限に活かしたい」と期待を込めると、「相模原は自然と都市が共存する珍しい都市。リニアによって横浜や江ノ島などの観光の玄関口としての展開もできる。一刻も早く開通させなくては」と力を込めた。その後は、市リニア駅周辺まちづくり部の職員による橋本駅周辺のまちづくりについての進捗なども報告された。

 同会では当面、市民や若者の意見を取り入れまちづくりのビジョンを作ると共に、リニアの早期開業に向けて署名活動を展開していく。山口代表は「いよいよ変化の時が来ている。若い経営者を中心に実現できるよう連携していきたい」と話した。

 リニア中央新幹線は、神奈川県で唯一、橋本に新駅ができることが決まっている。JR東海は2027年の開業を目指していたが、「一部区間で工事が進捗しない状態が続いており、2027年の開業は難しい状況」と公表している。