城山発電所 電力需給増え連続稼働 「随時対応可の体制を維持」

2022/07/07

城山発電所の発電電動機室

 6月末から続く猛暑の影響で電力需給がひっ迫する中、区内の発電総合制御所城山発電所(川尻4454の3)が、6月に連続稼働する例年にない事態となっている。同発電所の飯塚正徳副所長は「家庭に電気を届けるため維持管理に努めていきたい」と話した。

 城山発電所は、日本初の大規模な純揚水式発電所。津久井湖の水を城山湖に汲み上げ貯留し、電力需要の多い時間に、城山湖から津久井湖に放流することで発電する。最大出力は約25万kW。

 今年の関東地方の梅雨明けは平年と比べ22日早く、東京では6月25日から連日最高気温35度以上を記録する猛暑が続いた。城山発電所を調整力として運用し、稼働指示を出す株式会社東京電力パワーグリッドの担当者は、「例年6月は、各発電所とも7月〜9月へ向けてメンテナンスの時期のため、稼働できる発電所は少ないが、今年の電力需要は高水準のため、可能な所に稼働してもらっている」と現状を話す。

 昨年は6月の稼働数は0件。今年は27日から30日まで4日連続で稼働した。「これからも稼働指示が増えると思うが、いつでも対応できるようにしていきたい」と飯塚副所長は語った。