SDGsアワード 「藤野電力」が最高賞に 緑区内から3団体が受賞

2022/11/10

受賞団体の代表者と本村市長ら

 市内の企業や団体などによるSDGsに関する優れた取り組みを表彰する「さがみはらSDGsアワード2022」の表彰式が10月28日、相模原南市民ホール(南区相模大野)で行われ、最高賞にあたる相模原市長賞に「藤野電力」(小渕)が輝いた。

 SDGsの普及啓発や取り組みの推進などを目的に(公社)相模原青年会議所(青年会議所は以下JC)と(公社)津久井JC、相模原市が協働した表彰制度で、昨年に続き2回目。6月から募集し、「SDGsとの関連性・協働・調和・インパクト・将来性」の5つの視点を踏まえて実行委事務局が応募20団体から10団体を選出。有識者ら5人からなる審査委員会が受賞5者を決めた。

自立分散型の発電

 藤野電力は、ソーラーパネルとバッテリーを活用した自立分散型のミニ太陽光発電システムを組み立てるワークショップなどを通じ、再生可能エネルギーや防災に関する意識啓発を行っている任意団体。東日本大震災を機に緑区の藤野地域で始まり、これまで全国各地で250回以上のワークショップを行っている。

 審査では、相模原から全国に発信されさまざまな人々を魅了する取り組みであり、長期にわたり活動を続けている点、NPO法人などと連携して取り組みの幅を広げている点などが評価された。

 本村賢太郎市長から賞状を受け取った藤野電力の高橋靖典さんは壇上で「エネルギーというものを身近に考えなくてはいけない時代が改めてやってきている。引き続き活動を広げていきたい」とスピーチ。取り組みを主導してきた鈴木俊太郎さんは式後、「小さなエリアで始めた活動が全国規模になっていったが、地元の相模原で我々の活動をもっと理解してもらえたらと思っていた。SDGsをきっかけとして市全体に影響を与えることができてきたかな」と受賞を喜び、「自然の力で電気を作るということは意外と大変なことで、たくさんの電気を消費してきた今の暮らしについて考えるヒントを皆さんに与えることができれば」と今後の展望を語った。

 このほか、優秀賞に「NPO法人Class for Everyone」(名倉)、協働賞に「フードコミュニティ」(南区下溝)、審査委員特別賞に「森ラボ農産物商品開発プロジェクト」(小渕)と「,Loom sagamihara」(中央区並木)が選ばれた。相模原JC理事長で実行委員長の梅津賢一さんは、「アワードは相模原がもっと発展していくための通過点。多くの人がSDGsに関わり相模原をより良くすることにつながれば」と話した。