公民館に「地産ガチャ」登場 中山間地域の魅力を発信

2023/05/25

設置をPRする橋本公民館の小林裕さん

 中山間地域の魅力を発信しようとこのほど、緑区内3カ所の公民館に「地産ガチャ」が設置された。世代を超えた交流と楽しみながら地域への興味や関心を高めてもらうのが目的で、市が直接運営する施設への設置は初めて。

 「地産ガチャ」とは、主に藤野地域の特産品を手作りし、一つ一つ手で詰めたカプセルトイのこと。「藤野の情報を知ってもらうきっかけに」と緑区在住のアートディレクター・武笠太郎さんが発案した。2020年7月に第1弾の「炭」を制作。今までに11種類が作られ、森のイノベーションラボFUJINOや篠原の里など、緑区を中心に設置されている。

「もりワーク」で提案

 きっかけは、地域の課題解決や進行を図り、地方創生を推進する「相模原市まち・ひと・しごと創生本部会議」に基づく「中山間地域対策検討会議」の下部組織として21年5月に結成された、市の若手職員によるワーキンググループ「中山間地域をもりあげるワーキング」(通称:もりワーク)だった。

 同年10月の集まりで、中山間地域を「遊び方の視点」から切り拓く提案の一つとして、親しみやすい「地産ガチャ」を市の施設に設置すれば、中山間地域の「自然」を気軽に手に取ってもらえ、地域への興味や関心、学びの向上につながるのでは、との提案が発表された。

 22年度に検討を重ねた結果、幅広い年齢層が利用する公民館への設置が決まった。市担当者が発案者の武笠さんに相談を持ち掛けると、「ぜひ、お願いします」と、快く承諾を得たという。

中央、南にも設置検討

 今回の設置場所は、多くの人が利用する橋本駅に近い橋本公民館と、市の総合事務所や小中学校のそばに位置する津久井中央公民館、登山客や観光客など市外の人も訪れる相模湖駅に隣接した相模湖公民館の3カ所。期間は10月27日(金)まで、各館に4種類の「地産ガチャ」が設置された。

 今後は中央区や南区への設置も検討していくという。市生涯学習課の担当者は「中山間地域の自然をぜひ手に取って感じてみてください」と呼び掛けている。

ニュース提供元:株式会社タウンニュース社