広域連携の可能性探る 3市の首長が懇談会

2023/06/08

意見を交わす(左から)本村市長、石森市長、石阪市長

 相模原市、八王子市、町田市が持続可能な都市として成長するため、圏域の未来像を議論する首長懇談会が5月30日、杜のホールはしもとで初開催された。相模原市の本村賢太郎市長、八王子市の石森孝志市長、町田市の石阪丈一市長がそれぞれのテーマで意見を述べた。

 3市は、2022年度に国の委託事業である「多様な広域連携促進事業」を実施。これまで主に4点―【1】3市圏域の未来予測と広域的に解決すべき課題の整理、【2】公共施設の共同管理・再編、【3】産官学連携対策の構築、【4】3市推進体制の構築―について職員が議論、検討を深めてきた。当日は、この成果をもとに3市の未来像について議論が交わされた。

施設の相互利用

 公共施設については、石阪市長が「町田市ではパラスポーツが優先利用できる体育館の設置を進めている。3市で相互利用できると思う」と意見を述べた。続けて本村市長は「政令市では相模原市だけ動物愛護センターがない。3市で使えるようになると距離的にも良いのではないか」と提案。石森市長は「八王子市は公共施設の床面積の60%が教育施設。学校の統廃合、再編は待ったなしの中で、地域の課題は地域で主体的に解決しようという取り組みが進んでいる。地域で議論が深まればいい」と事例を紹介し、各々が広域連携の可能性を確認した。

降りたくなるまち

 圏域の未来像について本村市長は、リニア中央新幹線に触れ「3市と多摩地域、県央地域でまちづくりを活性化できるのかが課題。連携して駅に降りたくなるまちづくりをしないといけない」と話した。懇談会では、産官学連携の可能性やDX分野への対応などについても意見が交わされた。

 なお、懇談会での意見については、引き続き検討していくという。

ニュース提供元:株式会社タウンニュース社