さがみ湖花火大会 4年ぶりに開催へ コロナ乗り越え準備進む

2023/06/08

今年のポスターを手にする佐藤実行委員長

 相模湖地区の夏の風物詩「さがみ湖湖上祭花火大会」が4年ぶりに開催されることが決まった。2019年以来の開催への思いと、ここまでの道のりを大会実行委員会の佐藤泉実行委員長に聞いた。

「ショックだった」

 前回の19年の花火大会は、節目の第70回大会だった。「平成から令和になって、初めての花火大会ということもあって、その年は盛大に開催することができた」と佐藤委員長は振り返る。来場者数は約6万3000人で過去最多を記録。その勢いのままに20年の開催へ向かうはずだったが、年が明けると新型コロナウイルス感染症の流行が始まる。「その年の1月とか2月にコロナという言葉を聞くようになってきて、それでも花火大会はできるだろうと思っていた。けれども、コロナが世界的な話題になっていって、花火大会も中止になってしまった」と改めて残念がる。

 結局、コロナの影響で21年、22年も中止を余儀なくされた。「それより過去に、1回だけ台風の影響で順延というのがあった。でも、その1度だけ。まさか3度も中止になるとは。本当にショックだった」と今でも悔しさが蘇る。

物価の影響も

 そして迎えた23年。関係者の間では「今年こそは開催したい」という強い思いがあった。ところが、会場の相模湖公園は県立のため、大会を開催するには県の許可が必要となる。「花火屋さんはもちろん、警備の依頼など、開催するにはいろいろな調整があるし、すぐにできるものではない。開催したいけど、本当にできるのか、足踏みするような状態が続いた」とモヤモヤを口にする。そんな折、5月8日にコロナの感染症法上の位置付けが2類から5類に移行されると、県はイベントの開催制限や施設の使用制限等の取り組みを廃止。実行委員会はすぐに動き出し、5月9日に第1回の会合を開催。準備に入った。「例年なら4月には動き出す。スタートが遅れた分、今はみんなで一生懸命に進めているよ」と安堵する。

 しかし、不安もある。「4年ぶりということで、やっぱり協賛が心配。コロナで企業や商店も売り上げがダウンしている。さらに、物価の上昇で花火の値段も上がってしまった」と佐藤委員長。現在も引き続き協賛のお願いに企業を回っている。「それでも『4年ぶりだから賛同するよ』と言ってくれるのは本当にありがたいし、勇気づけられる」と感謝する。

迫力ある花火

 本番に向けて佐藤委員長は、「今まで以上に多くの人に来て楽しんでもらいたい。この場所は盆地で回りが山に囲まれているので、音の振動と迫力ある花火を楽しめる。最後のナイアガラの滝まで見ていただければ」と話す。そして「準備ができたら、あとは天気だけ。雨が降らないように祈りたい」と加えた。

 花火大会は8月1日(火)、午後7時半から。小雨決行、荒天中止。当日は臨時駐車場、JRの臨時電車も運行予定。詳細は相模湖観光協会のホームページ(https://sagamiko.info/)を参照。問い合わせは同協会【電話】042・684・2633。

ニュース提供元:株式会社タウンニュース社