相模原市 最終処分場を公開 埋め立て終了に理解求め

2023/06/08

埋立地を見学する参加者

 2037年度までに埋め立てが終了する一般廃棄物の最終処分場(麻溝台)の見学会が5月20日に行われ、公募で募った市民が参加した。相模原市が最終処分場への理解を深めてもらおうと、昨年から実施しており、4回目の開催となる。

 現在、麻溝台の最終処分場は2037年度で埋め立て容量が満杯になる見込みだという。

 4回目の今回は市民17人が見学に参加。埋め立て場所である第2期整備地や浸出水の処理施設、埋め立てが終了した第1期整備地跡地に設置するノジマメガソーラーパーク(さがみはら太陽光発電所)を見学した。

 第2期整備地では1日あたり10トントラック8台が焼却灰を運んでくること、埋め立て開始時に海抜63メートルだった整備地の底は80メートルに上がっていることを市の職員が説明。「(埋め立て容量に対し)現状、半分ほどの状態」という。

 また、参加者は廃棄物に触れた雨水などの「浸出水」を溜める場所や処理する施設も見学。市職員が「ゴミは浸出水を適切に処理するところまで関わる。減量することは、人件費や薬代などのコストを抑えることにもつながる」と伝えた。

 南区在住の男性は「最終処分施設がどんな場所なのか知りたかった。水の処理も取り組んでいたので安心した」と話した。友人同士で参加した水島心暖さん(12)と田澤芹菜さん(11)は「文房具などは使えなくなるまで使い切りゴミを減らそうと思う」と話した。

候補地4カ所

 市は昨年3月、次期一般廃棄物最終処分場の候補地として、選定審議会から緑区根小屋に2カ所、麻溝台に2カ所の計4カ所を選定する答申を受けた。これを受けて市は、昨年8月と12月に計4回、住民説明会を開催した経緯がある。

 「住民の理解をすぐに得るのは難しい」と市の担当者。今回の見学会は住民理解を求めることも狙い。市によると、見学会には候補地周辺の住民も参加しているという。市担当者は「最終処分場の施設の安全性や現状を知ってもらうことが重要。引き続き対話を進めていく」と話す。

 次回の見学会は秋ごろの開催を予定しているという。

ニュース提供元:株式会社タウンニュース社