A&A ギオン、GLPが物流施設 29年度工事完了めざす

2023/08/24

 相模原市の都市計画事業「麻溝台・新磯野第一整備地区土地区画整理事業」(A&A事業)について、市内大手物流の株式会社ギオン(中央区南橋本)と、物流施設デベロッパーの日本GLP株式会社(東京都中央区)が共同企業体として、複合型物流センターを建設することが発表された。市役所で8月2日、基本協定が締結された。市は2029年度の工事完了を目指す。

協定を締結

 市は産業を中心とした新たな拠点を創出するため、大規模工業用地として第一整備地区南西側の約5・3ヘクタールの土地を、企業公募により進出企業を選出していた。

 今回、企業公募を経て産業系共同売却街区(43街区)の進出企業となっている、ギオンと日本GLPによる共同企業体を立地事業者として決定。複合型物流センターの建設に向けた取り組みを進めることを目的に基本協定を締結した。

市長「第一歩」

 締結式では本村賢太郎市長、ギオンの祇園義久会長、日本GLPの帖佐義之社長が協定書にサインをした。本村市長は「地権者の方に心配をかけたが、ようやく第一歩を踏み出せた。信頼を裏切らない事業にしたい」と意気込みを語った。祇園会長は「この日を待ちに待った。相模原市で創業し、ここまで育ててもらったので、事業に貢献したい」と話し、帖佐社長は「物流の開発を通じて地域への貢献を理念に掲げている。ギオンさんは名士企業であり、取引先でもある。パートナーとして取り組めることは大変光栄」と話した。

 なお日本GLPは中央区田名の大型物流施設「アルファリンク相模原」を運営している。

新たな拠点整備

 この事業は、圏央道相模原愛川インターチェンジ近くで今後も交通利便性の向上が期待される南区の麻溝台、新磯野地区において産業を中心とした約148へクタールの新たな拠点の整備を進めるもの。今回の取り組みは、その第一整備地区の中の「産業系の共同売却街区」について。帖佐社長によると複合型物流センターは「延べ床面積3万平方メートル」で「大きな1棟」という。市は2029(令和11)年度の工事完了、まち開きを想定している。

 同事業は14年度から開始されたが19年、地中障害物が見つかったことなどから停止。見直しの上、昨年5月に再開した。

ニュース提供元:株式会社タウンニュース社