城山地域で認知症予防カフェを運営する市民団体「まんまるえがお」が、2023年度の内閣府エイジレス・ライフ社会活動参加賞を受賞した。若月謙二代表は「国に認められてうれしい。ただ、続けていかなければこの賞の意味はなくなってしまう。これからもどんどん発展していきたい」と話す。
同賞は、地域で社会参加活動を積極的に行っている高齢者のグループ等を内閣府が表彰するもの。「まんまるえがお」は、コロナ禍でもオンラインを活用して認知症予防カフェを継続してきた点が評価された。
認知症予防カフェは17年にスタート。地区内の有料老人ホームの食堂で月1回開催してきた。20年に新型コロナが流行すると、施設への立ち入りが難しくなりカフェは中断に追い込まれた。
しかし、県から無償でオンラインに必要な端末を借りられる制度があることを知り、「これを活かしてオンラインでやってみよう」という雰囲気になっていった。メンバーの篠塚誠治さんは「パソコンに不慣れな人も多いし、本当にできるんだろうかという不安はあった」と話す。NPO法人の協力を得て地域包括支援センターが研修会や勉強会を開催。アプリの使い方を学び、その年の11月に初めてオンラインで認知症予防カフェを開催した。
参加者が増加
オンラインになったことで参加者が増えた。個人宅や公民館などの地域拠点で参加できるようになり、現在では平均で参加者が10人ほど増えた。メンバーの出山一恵さんは「みんなで参加してみんなで作っている会。これからは会員も増えていくとうれしい」と望む。活動をサポートしている城山地域包括支援センターの荒井圭子さんは「私が地域包括支援センターに来てすぐにコロナ禍になり地域のボランティアの人たちと関わるようになって、とても積極的で優しい人が多いと感じている。新しいことや初めての事でもやってみようとチャレンジしているし、本当に皆さんの力でここまでやれている」と称する。
認知症予防カフェ・まんまるえがおは毎月第1水曜の午後1時半から3時20分。内容は脳トレクイズ、健康体操、絵本の読み聞かせなど。問い合わせは同センター【電話】042・783・0030。