県相英語ディベート部 世界大会で準優勝 初出場で4チームに勝利

2024/02/01

笑顔を見せる3人

 県立相模原高校(横山/田代宗弘校長)の英語ディベート部が、1月19・20日にオンラインで開催された「第9回PDA高校生パーラメンタリーディベート世界交流大会」で準優勝を果たした。3人の部員は初の世界大会出場で収めた好成績に「地道な努力の成果」と喜びを噛み締めている。

 出場したのは2年生の澤田汐さん、古堀永さん、玻座眞優羽さん。即興型英語ディベートでは社会問題などのテーマについて否定派と肯定派の立場から3対3のチーム戦で議論を行い、審判員が勝敗をジャッジした。

 3人は昨年12月に東京都で開催された「第9回PDA高校生即興型英語ディベート全国大会」に出場。76校が競い合った全国大会では上位に入ることができなかったが、主催の(一社)パーラメンタリーディベート人材育成協会が定める「授業導入優秀校」として選出され、世界大会への出場権を手にした。「緊張もあって思うような結果が出なかった。練習でもやったことのない議題が出てきた」と澤田さん。気持ちを切り替えて再び練習を重ね、初めての世界大会に臨んだ。

 世界大会には10カ国15チームがオンラインで参加。日本からは、全国大会の上位3校と授業導入優秀校3校の計6校が名を連ねた。

 同部は1日目の予選でウガンダとポーランドに勝利。2日目の予選では全国大会準優勝の浅野高校(横浜市)に敗れたが、フィリピンとの試合で3勝目を挙げ準決勝へと駒を進めた。

 モンゴルとの準決勝でも白熱の議論の末に勝利を収め、浅野高校との決勝戦へ。「高校生にとってSTEM(科学・技術・工学・数学)教育は語学教育よりも重要である」という論題で戦い、惜しくも敗れて準優勝となった。試合の合間には各国の文化紹介も行われ、交流を楽しんだ。

 大会を終え、古堀さんは「アクセントが各国で違う上にとても速く、試合の流れについていくのが大変だったが、チームメイトとコミュニケーションをとりながら戦いきれた」と振り返る。澤田さんは「固定観念にとらわれず広い視野でディベートを行い、多くの国の高校生と交流できてとても貴重な経験だった」と話し、これからも地道な努力を続けたいと意欲を見せた。

 英語ディベートの魅力について、「客観的に物事を見る力がつくところ。政治・国際問題などを論題とする中でさまざまな知識も身につく」と玻座眞さん。同部の今後の目標は2月に行われる県大会を突破し、3月の全国大会に出場することだ。「今回の世界大会での経験を生かし練習に励む」と意気込んだ。

 顧問の林弘一教諭は「3人の強みは努力の姿勢。努力を続けてここまで成長した」と称えた。

ニュース提供元:株式会社タウンニュース社