西門でビール造り

2024/02/01

店舗の奥にある「醸造所」に立つ沼田さん

 中央区矢部の飲食店「ケンズブルワリー」でビールの醸造が始まる。昨年春、税務署に醸造の申請を出し今年に入りようやく発泡酒製造免許が交付された。店主の沼田賢一さんは「やっとここまで来ることができた」と笑顔をみせる。

 店舗は2022年の5月に開店。「西門商店街」の一角にあり、クラフトビールを専門とし、近隣の愛好家の間で親しまれてきた。沼田さんは当初からビール造りをするためにこの店を開いたという。10年ほど前、地方でクラフトビールに出合い、その美味に惹かれ色々な醸造所を訪ねるように。その熱は冷めやらず6年前、会社を辞め「本気で」ビール造りに取り掛かることにした。アルバイトとして都内の醸造所に勤めながら技術を習得。一方、座学として1年半、講義も受けた。

 「ずっと西門の桜が好きで。ここの桜を見ながら美味しいクラフトビールが飲めたらいいなと思っていたんです」。沼田さんがこの場所を選んだのは、その環境だった。免許が交付された(1月18日)ことでこれから麦汁を作り1カ月かけ醸造させる。2月の末に出来上がる商品の名前は「地域への応援」の思いを込めて「西門エール」とした。

ニュース提供元:株式会社タウンニュース社