めぐり報 「人を知るとまちが見える」 創刊10周年 高城代表が語る役割

2025/07/31

過去の号を振り返る高城さん(右)と松下さん

 橋本のフリーマガジン『めぐり報』が創刊10周年を迎えた。同誌は橋本を中心に4200部を発行、橋本エリアの公共施設や飲食店など約200カ所に配架するほか、自治会などに回覧している。創刊10周年を迎え、一般社団法人橋本・めぐり報の高城昌孝代表理事と松下理絵副代表理事に話を聞いた。

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 めぐり報の創刊は2015年。きっかけはリニア中央新幹線の新駅が橋本にできるという情報だった。テレビ番組の制作に携わっていた高城さんは、高速道路が整備された地方のまちにストロー現象が起き、人口が東京に流出したことを特集したことがあった。「橋本が二の舞になってしまうのでは」と危機感を抱いたと言う。そこで、「駅ができたとして橋本に降りてくる目的を見つけたい」と、半年かけてめぐり報の創刊準備を進めていった。

 創刊当時からのコンセプトは『橋本を知ってみましょ』。「知ると好きになり、もっと知って愛着が湧く」。そして、まちを知るために創刊から一貫しているのが人を紹介すること。「まちは人がつくっている。つまり、人を知るとそのまちが見えてくる」と思いを話す。

 めぐり報は2カ月に1回、偶数月に発行している。創刊からしばらくは高城さんが取材、編集、冊子の配布、営業などを行っていた。次第に思いに賛同する仲間が増えていき、松下さんは2018年頃から制作に携わるようになった。高城さんと松下さんは橋本幼稚園、旭小学校出身で同級生。そんな2人に思い出の号を振り返ってもらうと、高城さんは初めて神輿を取材した号(21号)を挙げ、「めぐり報が夏祭りの紹介に力を入れるターニングポイントになった号」と話す。

 一方の松下さんはコロナ禍で神輿を紹介した33号を挙げる。「神輿の中にいる神様がスサノオノミコトだという事がわかり紹介した。知っている人が意外と少なく、橋本の人たちに貢献できた号だった」と胸を張る。

人のつながり

 創刊から10年が経過し、橋本の町並みは駅南口を中心に変化を続ける。高城さんは「都市化が進むと人のつながりが薄くなるという反比例の中で、いかにつながりをすくいとっていけるかがめぐり報の役割。橋本にはまだ横のつながりがある」と自信を持つ。「橋本が良いまちであってほしいし、子どもたちに『故郷は良いまち』と思ってもらいたい」と高城さん。自身が思い描く良いまちとは、多世代のコミュニケーションが活発で、高齢者も子どもも安心して住めるまち。「これからも冊子を中心にいろいろな人を巻き込んで一枚岩となって橋本を良いまちにしていきたい。そして、橋本の事ならめぐり報を見れば分かる、地域の人が頼ってくれる、そんなハブになればうれしいですね」

ニュース提供元:株式会社タウンニュース社