相模原市×市内経済団体 働き方改革宣言に署名 子育て応援機運醸成へ

2025/07/03

子育て応援・働き方改革宣言に署名する市長と商議所会頭ら

 市内企業の子育て支援・働き方改革を推進し、仕事と子育ての両立を支援することなどを目的に、相模原市と市内の経済団体(相模原商工会議所、城山商工会、津久井商工会、相模湖商工会、藤野商工会)が6月17日、「子育て応援・働き方改革宣言」に署名した。今後、仕事と子育ての両立を図ることができるよう、必要な労働環境の整備を進める。

 市は「子育てするなら相模原」をスローガンに掲げ、子育て支援施策に力点を置いた取り組みを展開している。4月1日には子育て世代が安心して子どもを産み育てられる社会の実現を目的に「子育て応援条例」を施行したばかり。条例制定の背景には、経済的な不安定さ、仕事と子育ての両立の難しさなど、子育てを取り巻く環境が厳しさを増していることなどがある。

「理念条例ではない」

 共同宣言はこの条例施行を受けたもの。組織のトップが先頭に立ち、市内企業が子育てを応援する機運を高める狙いがある。この日、市立産業会館(中央区)で行われた市長と市内経済団体との懇話会では、相模原商工会議所の杉岡芳樹会頭が「素晴らしい条例」と条例施行を評価。さらに、「市内の99%以上が中小企業。育休、産休の環境づくりの厳しさを感じる。企業への支援もさらに考えてもらいたい」と産業界の立場から要望した。一方、本村賢太郎市長は「実情を知って誰かがではなく、私たちがやっていく。もっと尖った施策を展開していきたい。子育て応援条例は『理念条例』ではない」などと当事者意識を強調した。

 また、同日には「くるみん認定」の取得促進へ向け、市が神奈川労働局と雇用対策協定を締結した。くるみん認定とは、従業員の仕事と子育ての両立を支援する企業を厚生労働大臣が認定する制度。今後、市は同局と連携して認定取得の促進、就労支援や人材確保、育成を推進していく。

ニュース提供元:株式会社タウンニュース社