地元の美味しい旬を洋菓子にして届けたい
「実は寿司職人を目指して調理師学校に行ったんです」と意外な話をしてくれたのは、洋菓子店「Enfant-Neige(アンファンネージュ)」のオーナーシェフ、笹野和夫さんです。学校で様々な授業を受けるうちに、「洋菓子の華やかさに魅了されてしまって」方針を変換。国内、そしてフランスで腕を磨き、2004年に生まれ育った緑区下九沢に戻り、自身の店をオープンさせました。
「笹野シェフが大切にしているものは?」と訊くと、まず返ってきたのが「小さなお子さんからご年配の方まで、誰でも食べやすい、楽しめることです」という言葉。お酒好きな人が喜ぶアルコールの入ったものもあれば、小さなお子さんが食べやすいものもある。年配の方が手に取りやすい定番ケーキももちろんある。そんな商品ラインナップにこだわるのは、家族みんなでケーキを囲んで、家族みんなが笑顔になってほしいから。
また、季節感も笹野シェフが大事にしているもの。これはフランスで修業していたころ、朝マルシェへ行き山積みいっぱいのカラフルなフルーツに心を奪われ、無我夢中で買い込み食べてみて、完熟したフルーツの味わい深い豊かな果実味に魅了されました。その時の感動が強く、自分がまたお店を開いた時は是非と強く思い、EnfantNeigeには旬のフルーツは欠かせないものになりました。
「フランスでは朝、マルシェでフルーツを仕入れるんですが、季節ごとに本当にいろいろなフルーツが出回るんです。旬のフルーツだからもちろん美味しいし、ホントに美味しいと苦手だったフルーツも一気に好きになったりしてね」
そんな苦手だったフルーツの一つイチジクの魅力を発見し、今ではEnfant-Neigeの商品に使われるようになりました。
「下九沢の農家さんからブルーベリーや柚子を、秋には近くの栗屋さんから栗をたくさん仕入れます」と笹野シェフ。実は地元の食材を生かした商品開発にも積極的で、第30回神奈川県名菓展菓子コンクールで技術賞を受賞した「さがみのひばりクッキー」には平飼い有精卵さがみっこや津久井きなこ、藤野の柚子などを使用しています。
「地元の美味しいものをどんどん発信していきたいですね」と笹野シェフ。地元をこよなく愛するシェフは、これからも老若男女から愛される洋菓子を提供し続けることでしょう。
情報
店名 | Enfant-Neige(アンファンネージュ) |
住所 | 相模原市緑区下九沢1744-20 |
電話番号 | 042-763-7345 |
営業時間 | 11:00~19:00 |
定休日 | 月曜、火曜 |
駐車場 | あり |
HP | http://www.enfantneige.jp/ |