時代とともに新たなサービスを生む写真館
会社員時代に趣味の写真で数々の賞を受賞していた久保田憲藏さんは、一念発起して脱サラ。
1977年3月3日。30歳の時に「写真は未来の宝もの」をキャッチコピーに『フォトキャラバン』として創業。スタジオ撮影のほかに出張撮影などを引き受け、まさに「旅する商隊(キャラバン)」として仕事をしていました。事業が安定しだし、ずっと旅をする名前ではいけない。きちんと館を構えようと、現在の『久保田写真館』と名を改めて現在に至ります。
当時は当然、デジタルカメラも携帯電話もない時代。写真といえばフィルムカメラで撮影し、現像作業を経てプリントするものでした。時間も経費もかかるからか、「昔は写真館で撮った写真をお客さんが選ぶなんてできなかったんです。どれを大きく焼くかは、写真館が決めていました」と憲藏さん。
現在はデジタルカメラの普及により、たくさんの撮影データの中からプリントする写真を顧客側が選べる時代となりました。しかし当時は、フィルムカメラで撮った写真を現像することが主流だったため、「お客様が好きな写真を選べる」ことが珍しかったそうです。そこで同店では、ネガフィルムを反転させてテレビに映して、顧客が選べる装置を用意しました。このサービスは当時画期的で、結果、写真の仕上がりの満足度も上がり、大好評だったそうです。
その後も時代の変化を先取りするようなサービスを展開。近隣の美容室とタッグを組んだ成人式の『前撮りパック』や3回撮影すると次回の撮影料が無料になるサービス、撮影するごとにページを追加できる『ふえるアルバム』といったサービスが好評だといいます。「ふえるアルバムでは誕生日や記念日など人生の節目節目に撮影をして、どんどんアルバムのページが増やせるんです。20年位前からやっていて、親子2世代で作ってくれるお客様もいますよ」と奥様の初江さんは話します。顧客満足度が高いためか、リピーターはもちろん、顧客を紹介されることも多いそうです。
「お客さんに“また来ちゃいました!”って言ってもらえるのが一番のやりがい。150%くらいの力が出ちゃう」と初江さん。「そうそう、お客さんに喜んでもらえるのが一番だよね」と憲藏さん。技術の進歩によって写真をめぐる状況はどんどん変化していますが、久保田写真館はそんな時代の変化にも「お客様ファースト」の視点で進化を続けています。きっと、これからも新しいサービスを次々と生み出していくのでしょう。
店名 | 久保田写真館 |
住所 | 相模原市緑区下九沢1926-11 |
電話番号 | 042-762-0406 |
営業時間 | 9:00~18:00 |
定休日 | 毎週木曜、第1・3水曜 |
駐車場 | 有り |
HP | https://kshasinkan.net/ |